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「2度の総選挙への干渉を経験」カナダの調査委員会が提示した偽・誤情報対策の衝撃
日本の対策の課題
日本の政府機関がよく口にする対策は下記の5つが多いが、多くはアメリカやEUの先行事例を参考にしたもので、日本の実態を把握し、全体像を整理したうえででてきた対策ではない。
中には実態調査が計画に入っているものもあるが、驚くべきことに実態調査と対策が同時並行で進むスケジュールになっていた。実態を把握してから対策を考えるのではなく、実態調査と対策を同時に独立して進めるのは意味がわからない(おそらく対策の根拠としての実態調査結果がほしいのだろう)。
実態をわからない状態での対策なので実効性に根拠がない。
たとえば、国民にリテラシーが欠落しており、偽・誤情報を拡散しやすくなっているかのうように書かれている資料も多く見かけるが(そうでなければリテラシー向上などの対策の意味がない)、多くの場合でその根拠となる事実は確認されていない。
・プラットフォーム対応
・リテラシー向上
・ファクトチェック
・真偽判定(AI利用もよく見る)
・法制度の整備(目的や内容が決まっているわけではなく、「法制度の整備」という成果が目標となっている)
昨年の春、各省庁の動きを見て、「欧米の轍を神速で駆け抜ける、日本の偽・誤情報対策」と評した。その状況はいまでも変わっていない。
時間が経っている分、悪化していると言ってもよいだろう。いまだに、海外の先行事例の分析でアメリカやEU諸国の事例を参考にすべきものとしてとりあげている日本の資料は少なくないし、官公庁の案件でもそのような仕様のものがある。
順当に行けばアメリカやEUと同じく、民主主義を標榜する非民主主義国へと進むだろう。各省庁は予算と人員を増やし、アメリカとEUを追い越して、民主主義の定義を書き換える新しいデジタル統治形態に移行する(悪い意味で言っている)。
カナダの報告書の内容はそのまま日本に当てはまるものではないし、アプローチを参考にして実態調査を実施し、効果的な施策を立案、実行することで事態を好転できる可能性はある。残念なことに私の知る限りカナダの報告書を読んだ日本の専門家はまだいないのだが。
最後に申しあげておくと、政府やメディアが透明性を向上させるということは、さまざまな問題の責任の所在を明らかにするということでもある。カナダの報告書では徹底的に「誰が」ということを明らかにしている。本来そうあるべきだが、それなしで済ましてきた政府やメディアにとっては、かなり勇気のある決断になる。
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