コラム

ちょっかいを出しただけなのに... 小2息子が「いじめっ子」認定されています

2021年04月23日(金)18時05分

A:肉体的な暴力を振るわないからといって、誰かを傷つけていないとは限りません。全ての小学2年生が、ほかの子をからかうわけでもありません。私にも2年生の娘がいます。彼女や彼女の姉がクラスメイトをいじめていると非難されたら、私はとても恥ずかしいと思うでしょう──私の知るほぼ全ての親と同じように。

私は子供の頃、学校で容赦なくいじめられましたが、手を出されたことは一度もありません。私は黒人で、痛々しいほど痩せていたので、「バール」と呼ばれていました。緊張すると自分ではどうしようもないほど吃音になってしまい、周りにはやしたてられました。

今は体を鍛えて、身長188センチ、体重98キロ。講師や反人種差別のファシリテーターとして、声を使う仕事をしています。でも、いじめられた影響で鬱病になり、それは今も克服できていません。そんな私は「軟弱」なのでしょうか? あなたはそう思うのかもしれません。

複数の子供と親から非難されているのなら、「うちの子は悪くない、よその子が軟弱だ」と反論するのではなく、「息子が同じことを繰り返さないように話し合おう」と考えるべきです。いじめは人種差別や女性蔑視など、社会的な排斥の入り口でもあります。優しい子に育ててあげてください。

── ドウィーン・リチャーズ(作家、子育てコメンテーター)

©2021The Slate Group

<本誌2021年3月23日号掲載>

ニューズウィーク日本版 台湾有事 そのとき世界は、日本は
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年8月26日号(8月19日発売)は「台湾有事 そのとき世界は、日本は」特集。中国の圧力とアメリカの「変心」に強まる台湾の危機感。東アジア最大のリスクを考える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


プロフィール

スレート誌人生相談員

育児や家庭生活から人間関係、セックスまで、誰にも言えないあらゆる悩みに米作家やライターが答えます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ポーランド東部でロシア無人機墜落、イラン製の可能性

ワールド

トランプ氏、2期目就任後に計1億ドル超の債券購入 

ワールド

イスラエル、西岸入植地計画を最終承認 パレスチナ国

ワールド

米、ICC判事ら4人に制裁 国務長官「国家安保上の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自然に近い」と開発企業
  • 4
    夏の終わりに襲い掛かる「8月病」...心理学のプロが…
  • 5
    広大な駐車場が一面、墓場に...ヨーロッパの山火事、…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    習近平「失脚説」は本当なのか?──「2つのテスト」で…
  • 8
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 9
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 10
    【クイズ】沖縄にも生息、人を襲うことも...「最恐の…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 4
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 8
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 9
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 10
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story