LME銅価格が一時最高値更新、1万3000ドルの大台に迫る
Eric Onstad
[ロンドン 29日 ロイター] - 29日のロンドン金属取引所(LME)で、銅価格が一時1トン当たり1万3000ドルの大台に迫り、過去最高値を更新した。
LMEが英国の祝日(ボクシング・デー)で休場だった26日に、中国と米国で銅価格が高騰し、これに追随して買われる展開になった。
前日比6.6%高の1万2960ドルと最高値に達したのはアジアの取引時間中で、その後上げ幅は縮小した。
LMEの銅価格は今年に入って41%上昇している。背景には供給不足懸念やドル安などがある。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銅先物価格は26日に1ポンド当たり5.8395ドルまで跳ね上がり、米国の関税導入予定日が間近だった7月23日に記録した最高値を上回った。
スクデン・ファイナンシャルのロベルト・モンテフスコ氏は「ボクシング・デーにCOMEXが(相場を)主導した」と指摘した。
米国の関税導入は精錬銅に影響しなかったが、米政府は来年この措置を再検討する計画であるため、価格上昇を見込んで米国へ新たな銅が流入している。
こうした米国内への流入は他の市場での銅需給を引き締める一方、複数の鉱山が操業を停止していることもあり、多くのアナリストの予想では来年銅供給が不足するという。
直近の価格変動でCOMEXとLMEの銅価格の差は1トン当たり112ドルまで縮小し、8月下旬以降で最低となった。価格差は12月初めが439ドル、7月は3000ドル超だった。





