インド、メキシコと貿易協定目指す 来年関税引き上げ控え
9月、インド・ジャワハルラール・ネルー港で撮影。REUTERS/Francis Mascarenhas
Shivangi Acharya
[ニューデリー 15日 ロイター] - インド商工省のアグラワル次官は15日、メキシコが来年1月からインドなどからの輸入関税を最大50%引き上げるのを控えて「影響を迅速に緩和するための貿易協定締結」を提案していると表明した。メキシコの関税強化が実施されればインドは自動車・自動車部品・繊維・鉄鋼などの分野が打撃を受け、総額約20億ドル相当の影響が出る可能性があるとの見方を示した。
アグラワル氏は「メキシコの大きな狙いはインドからの輸出に打撃を与えることではない」としつつ、「メキシコは最恵国待遇(MFN)の対象国をベースにして関税を引き上げたため、世界貿易機関(WTO)での救済措置は見込めない」と指摘。アグラワル氏とメキシコ経済省のルイス・ロセンド・グティエレス通商担当次官がオンラインで今月会談し、貿易協定に関する協議が進行中だと説明した。ただ、提案の詳細は明らかにしなかった。
インドの2024年のメキシコ向け輸出額は57億3000万ドル、輸入額は30億1000万ドルだった。主要輸出品には自動車や非鉄金属、自動車部品、繊維製品などが含まれる。
ロイターは先週、メキシコによる関税引き上げ決定がドイツのフォルクスワーゲン(VW)や韓国の現代自動車などのインドからの自動車輸出企業に総額10億ドル相当の影響を与えると報じていた。





