ホンジュラス大統領選、議会委が選挙結果の承認拒否へ 首都で抗議デモ
12月10日、ホンジュラスの議会委員会は、先月30日の大統領選挙について、トランプ米大統領による「選挙クーデター」と「干渉」を理由に結果を承認しない意向を表明した。写真は10日、テグシガルパで、11月30日の大統領選挙の結果を承認しないことを発表するルイス・レドンド国会議長と常任委員会のメンバー。ホンジュラス議会提供(2025年 ロイター)
[ テグシガルパ 10日 ロイター] - ホンジュラスの議会委員会は10日、先月30日の大統領選挙について、トランプ米大統領による「選挙クーデター」と「干渉」を理由に結果を承認しない意向を表明した。
開票作業は11日目に突入。与党の左派・自由復興党(LIBRE)は選挙に勝つ見込みはないが、中道右派・自由党のサルバドール・ナスララ前副大統領を支持している。ナスララ氏も不正を主張し、選挙に勝利したと主張している。
今回の議会委員会の発表を受け、選挙結果が無効になるかどうかは不透明。選挙結果は、全国選挙管理委員会の3人の委員のうち2人が承認する必要がある。
同委員会は声明で「現在進行中の選挙クーデターの存在を非難する」とし「トランプ氏による介入を断固として非難する」と述べた。
政治アナリストのヘンリー・サリナス氏は、今後の行方は全国選挙管理委員会にかかっていると指摘した。
開票率99%以上の時点で、トランプ氏が支持する右派・国民党ナスリ・アスフラ前テグシガルパ市長が、自由党のナスララ氏に約4万票差でリード。LIBREのリクシ・モンカダ氏は大きく離されて3位となっている。
ただ、集計結果の約15%に矛盾があり、さらなる精査が必要となっている。
10日には、カストロ大統領が所属するLIBREの支持者数百人が再投票を求めて首都テグシガルパの街頭で抗議活動を行った。
トランプ氏は開票作業中にもかかわらず、アスフラ氏への支持を表明し、同氏が優勢とする暫定結果が覆されれば「手痛い報い」があるだろうと述べた。
これに先立ち、トランプ氏は、アスフラ氏と同じ国民党に所属するフアン・オーランド・エルナンデス前大統領に恩赦を与えると発表していた。エルナンデス前大統領は、麻薬密売と銃器使用に関する罪で米国で禁固45年の刑に服していた。





