中国とブラジル、宇宙技術の共同研究所を建設 科学分野で連携深化
写真は中国とブラジルの国旗。2023年4月、中国・北京市内で代表撮影。REUTERS
Eduardo Baptista
[北京 10日 ロイター] - 中国国有の防衛・電子機器企業、中国電子科技集団(CETC)は9日、同国とブラジルが宇宙技術に関する共同研究所の建設に着手したと発表した。両国は南米で大型望遠鏡プロジェクトを推進しており、さらに科学分野での連携を深める。
CETCは、共同研究所が天文観測と深宇宙探査のフロンティア研究を支援すると説明した。
中国は過去20年間、急速に進化する自国の宇宙技術を外交手段として活用し、アジア、アフリカ、南米で影響力拡大を図ってきた。
トランプ米政権は中南米諸国に対し、宇宙分野を含む中国との関係を断ち切るか、最小限に抑えるよう圧力をかけている。チリとアルゼンチンは、トランプ氏の機嫌を取って高関税を回避するため、中国の望遠鏡プロジェクトを凍結した。
米当局はこれらの望遠鏡について、中国が米国の領土や米政府の活動を監視する能力を高めるのに使われる可能性があると指摘。中国側は、米国が干渉して科学協力を政治化していると非難している。





