国連人権事務所は「サバイバルモード」、資金大幅削減で=ターク高等弁務官
写真は国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のターク高等弁務官。9月8日、ジュネーブで撮影。REUTERS/Denis Balibouse
Olivia Le Poidevin
[ジュネーブ 10日 ロイター] - 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のターク高等弁務官は10日、紛争地域における人権侵害やニーズが急増する一方で、世界の支援国からの資金が大幅に削減されているとして、OHCHRは「サバイバルモード」にあると述べた。
記者団に「私たちのリソースは、草の根レベルも含む世界中での人権団体への資金とともに削減された。私たちはサバイバルモードにある」と語った。
OHCHRは今年、資金が必要な水準より9000万ドル少なく、その結果、300人の職員の削減につながり、業務に直接的な影響が及んだと説明。
「コロンビアやコンゴ民主共和国、ミャンマー、チュニジアなど、ニーズが高まっている時に、必要不可欠な業務を削減せざるを得なかった」とした。
独立専門家である国連特別報告者による各国への訪問や、事実調査機関による調査ミッションが削減されたと指摘。さらに、国連人権条約の順守に関する各国との対話も延期を余儀なくされ、締結国の審査件数は145件から103件に減少したという。





