米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレムリンは歓迎
ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は、トランプ米政権が公表した「国家安全保障戦略(NSS)」について、ロシアを「直接的な脅威」と呼ぶのをやめたのを歓迎すると述べた。写真は5日、インドを訪問したロシアのプーチン大統領(2025年 ロイター/Altaf Hussain)
[7日 ロイター] - ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は、トランプ米政権が公表した「国家安全保障戦略(NSS)」について、ロシアを「直接的な脅威」と呼ぶのをやめたのを歓迎すると述べた。タス通信が7日に伝えた。
ロシアが2014年にクリミアを併合、22年にはウクライナに本格的に侵攻して以来、米国の戦略はロシアを大きな脅威と位置付けてきた。しかし、5日に発表された最新の戦略はよりソフトなトーンを採用し、限定的な協力を促す内容となった。
ペスコフ報道官は、新戦略ではロシアを直接的な脅威と表現する文言は削除され、代わりに戦略的安定性の問題についてロシアとの協力に前向きな姿勢を示したと説明。
「われわれはこれを前向きな一歩だと考えている」と述べ、詳細に分析した上でより包括的な結論を出すとした。
29ページにわたる米国の新戦略は、トランプ大統領の外交政策ビジョンを「柔軟な現実主義」として打ち出し、米国の政策は何よりも「米国のためになること」によって推進されるとうたった。
新戦略は、ウクライナでの紛争について早急の解決を目指し、ロシアと「戦略的安定」再確立するとした。一方、ウクライナにおけるロシアの行動に関しては引き続き安保上の主要な懸念事項だとした。





