ニュース速報
ワールド

OPEC、26年に原油供給が需要とほぼ一致と予想=月次報告書

2025年10月14日(火)08時57分

 10月13日、石油輸出国機構(OPEC)は月次報告書で、OPEC加盟国とロシアなどで構成する「OPECプラス」が原油を増産するのに伴い、2026年の世界での原油供給が需要とほぼ一致するとの予想を示した。ウィーンで2024年5月撮影(2025年 ロイター/Leonhard Foeger)

Alex Lawler

[ロンドン 13日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は13日公表した月次報告書で、OPEC加盟国とロシアなどで構成する「OPECプラス」が原油を増産するのに伴い、2026年の世界での原油供給が需要とほぼ一致するとの予想を示した。今年9月時点で、26年に供給不足が生じると予測していたのを見直した。

一方、世界経済は堅調な成長を続けているとして25年の原油需要を日量130万バレル引き上げ、26年にはやや加速するとの予測を据え置いた。

OPECプラスでは従来計画より迅速に減産を解除する動きが出ており、市場では原油供給が過剰になるとの懸念が高まっている。このことが原油価格を押し下げている。

OPECは「25年第3・四半期に見られた旺盛な世界経済の動向に加え、米国と日本の25年第2・四半期の国内総生産(GDP)成長率の上方改定、およびインドと中国の力強いデータが安定した世界成長見通しを裏付けている」と指摘した。

9月のOPECプラスの原油生産量は、日量63万バレル増の日量4305万バレルに達した。

26年のOPECプラスの原油需要が平均で日量4310万バレルになると予想されている中、OPECプラスが9月の生産ペースを続けた場合には世界市場で日量5万バレルの不足が生じる計算になる。

今年9月の月次報告書では、OPECプラスが8月の生産量を維持した場合、26年に日量70万バレルの供給不足が生じると示唆していた。

一方、IEAの最新報告書は26年の原油供給が需要を日量約330万バレル上回る可能性を示した。IEAは今月14日に予測を更新する予定だ。

北海ブレント先物は13日に1バレル当たり63ドル強で取引された。先週は供給過剰懸念などを背景に、約5カ月ぶりの安値を付けていた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ガザ情勢、人質解放と停戦実現を心から歓迎=林官房長

ビジネス

サムスン電子、第3四半期は32%営業増益へ AI需

ワールド

パキスタンがアフガン国境で警戒強化、週末の衝突で数

ワールド

米にレアアース輸出規制事前通知、実務者協議も実施=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃をめぐる大論争に発展
  • 4
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 9
    ウィリアムとキャサリン、結婚前の「最高すぎる関係…
  • 10
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中