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ガザ停戦合意発効、イスラエル軍が一部地域で撤退開始 住民「家へ戻れる」

2025年10月10日(金)20時53分

 10月10日、イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザでの停戦合意に基づき一部地域からの撤退を開始した。写真はガザで同日撮影(2025年 ロイター/Ebrahim Hajjaj)

Alexander Cornwell Nidal al-Mughrabi

[エルサレム/カイロ 10日 ロイター] - イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザでの停戦合意に基づき一部地域からの撤退を開始した。強制的に避難させられていた数千人の住民が自宅に戻ろうと移動し始めた。

2年間、転々とさせられてきたというマフディ・サクラさんは「停戦の知らせを聞いて、嬉しくて家へ帰る準備をした。がれきの上であっても、元の家に戻れるだけでも幸せ」と話した。

イスラエル軍は、停戦合意が現地時間正午(日本時間午後6時)に発効したと発表した。

ネタニヤフ首相は演説で、トランプ大統領の和平計画の今後の段階でガザの非武装化とイスラム組織ハマスの武装解除を確実にするためイスラエル軍はガザに留まると述べた。「これが容易に達成されれば良いが、そうでなければ困難な方法で達成することになる」と述べた。

ガザ地区南部ハンユニスでは、イスラエル軍部隊の一部が国境に近い東部地域から撤退したが、住民によると戦車による砲撃があったという。

中部ヌセイラトの難民キャンプでは、一部のイスラエル軍兵士が陣地を撤収して東側のイスラエル国境に向かった。10日未明には銃声も聞こえ、別の部隊は現地にとどまっている。

イスラエル軍は地中海沿いでガザ市へ通じる道路からも撤退した。ガザ市では救助隊員がこれまで立ち入れなかった地域で活動を開始し、医療関係者によると、過去の攻撃による少なくとも10人の遺体が収容された。

ロイター
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