ロシア、米とのプルトニウム協定から離脱の動き 下院が承認

ロシア下院は8日、プルトニウム管理・処分協定(PMDA)からの離脱に向けた措置を承認した。写真は2024年10月、モスクワの下院庁舎で撮影(2025年 ロイター/Shamil Zhumatov)
Guy Faulconbridge Anastasia Teterevleva
[モスクワ 8日 ロイター] - ロシア下院は8日、プルトニウム管理・処分協定(PMDA)からの離脱に向けた措置を承認した。2000年に米ロ間で締結された同協定は、冷戦時代からの余剰兵器級プルトニウムをそれぞれ少なくとも34トン処分することを規定したもので、11年に発効した。
同協定からの離脱法案に関する覚書は「米国は、協定締結時の戦略的バランスを根本的に変え、戦略的安定への一段の脅威を生み出すような対ロシア措置を数多く講じてきた」と記した。
ロシアは16年、米国の制裁措置やロシアに対する非友好的行為、北大西洋条約機構(NATO)の拡大などを理由に、同協定の履行を停止。米国がロシアの承認なくプルトニウムを単に希釈して処分する方針へと転じ、合意を順守していないと主張していた。
米ロは世界最大の核保有国であり、両国合わせて約8000個の核弾頭を保有している。