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ガザ交渉、解放者名簿交換 米・イスラエル高官ら間接協議に参加

2025年10月09日(木)06時16分

 10月8日、イスラム組織ハマスは、トランプ米大統領のパレスチナ自治区ガザ和平案の下でハマス、イスラエル双方が解放する人質や拘留者の名簿を交換したと明らかにし、エジプトでの間接協議に楽観的な見方を示した。写真は爆破されたビルの跡地。10月7日、ガザで撮影(2025年 ロイター/Ammar Awad)

Tala Ramadan Jana Choukeir Nidal al-Mughrabi

[カイロ 8日 ロイター] - イスラム組織ハマスは8日、トランプ米大統領が提示したパレスチナ自治区ガザ和平案の下、ハマスとイスラエル双方が解放する人質や拘留者の名簿を交換したと明らかにした。

エジプトで行われている間接協議は同日、イスラエルや米国を始め周辺諸国の高官らが協議に参加することから、交渉の進展が期待されている。

トランプ大統領は、ガザ和平に向けた合意は「非常に近い」とし、状況打開の可能性は「十分にあると思う」と語った。さらに、11日、もしくは12日に中東に向けて出発する可能性があると述べた。

一方、ルビオ米国務長官は「事態は良い方向に進んでいるが、まだやるべきことがある」と慎重姿勢を維持。「われわれは過去にも同じような状況を迎え、失望した経緯がある」と語った。

トランプ氏が派遣したウィットコフ特使や自身の娘婿ジャレッド・クシュナー氏を含む交渉団は、協議に参加するため、シャルムエルシェイクに到着。また、ネタニヤフ首相の側近であるデルメル戦略問題担当相もシャルムエルシェイク入りした。

これまで仲介役を務めてきたカタールのムハンマド首相も参加するほか、トルコのカリン国家情報機構長官も参加する予定。NATO(北大西洋条約機構)加盟国でありハマスと密接な関係を持つトルコの役割が拡大していることを示唆している。

トルコのフィダン外相は、協議は「大きく前進している」と言及。前向きな結果が得られれば停戦が宣言されるとの見通しを示した。

ハマスは、6日からエジプトで始まった間接協議について、紛争停止メカニズム、イスラエル軍の撤退、人質の交換が焦点だと述べた。

関係筋によると、協議ではイスラエル軍のガザ地区からの撤収が主な懸案になっている。ハマスは人質解放と連動した撤収の明確な時間枠の設定のほか、完全撤収の保証を求めているという。

ハマスが解放を求めている囚人のリストには、これまでの停戦協定では釈放が認められていなかった著名な服役囚が含まれるとみられる。協議に近いパレスチナ筋によると、ファタハ運動の指導者マルワン・アル・バルグーティ氏とパレスチナ解放人民戦線の指導者アフメド・サアダト氏が含まれている。この二人は殺人罪で複数の終身刑に服している。

イスラエルとハマスの間接協議に平行して、パリで9日にガザ地区で戦闘終了後の移行計画に関する閣僚級会合が開かれるが、ルビオ米国務長官は出席しない見通し。外交筋によると、ルビオ氏は出席を予定していたものの、米連邦政府機関の一部閉鎖の影響で不可能になった。

ロイター
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