スペイン、中絶の権利を憲法に明記へ 首相が方針

10月3日、スペインのサンチェス首相(写真)は、世界的に生殖の自由が激しく攻撃を受けているとの認識から、人工妊娠中絶の権利を憲法に明記する方針を示した。中国・崑山で2024年9月撮影(2025年 ロイター/Xihao Jiang)
David Latona
[マドリード 3日 ロイター] - スペインのサンチェス首相は3日、世界的に生殖の自由が激しく攻撃を受けているとの認識から、人工妊娠中絶の権利を憲法に明記する方針を示した。憲法改正が成立すれば、中絶の権利を憲法で保障するのは昨年に実現したフランスに続き世界で2カ国目となる。スペインは1985年に中絶が合法化されてから今年で40年を迎える。
サンチェス氏はX(旧ツイッター)の投稿で「現政府の下で社会的権利の後退は一切ない」と述べた。
世論調査で極右政党ボックス(VOX)の支持が急伸しており、サンチェス氏が率いる社会労働党と急進左派ポデモスの連立政権は支持基盤を固めるためにリベラル色が強くフェミニスト的な政策を強化している。
憲法改正は下院の5分の3以上の賛成が必要で、保守野党の国民党(PP)の議員の支持を得なければならない。