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シリアで議会選、アサド政権崩壊後初 間接投票に批判も

2025年10月06日(月)09時04分

シリアで10月5日、昨年12月のアサド政権崩壊後初の人民議会(国会)選挙が実施された。写真は投票所を訪れたシャラア暫定大統領。ダマスカスで撮影(2025年 ロイター/Yamam al Shaar)

[ダマスカス 5日 ロイター] - シリアで5日、昨年12月のアサド政権崩壊後初の人民議会(国会)選挙が実施された。包摂的な議会を実現できるか大きな試金石となる。

シャラア暫定大統領は14年間の内戦と宗派間の暴力で分裂した国家に対する権力基盤を固めたい意向だ。

選挙は間接投票で行われ、高等選挙委員会のアハメド委員長によると、6000人の選挙人が各地で現地時間午前9時ごろから投票を行った。投票は午後に締め切られ、暫定結果は5日夜にも判明する見通しだ。

5日の投票で議会の210議席のほぼ3分の2が決定され、残りの3分の1はシャラア氏が指名する。

アハメド氏は「暫定結果の発表後、大統領が残りの3分の1の選出作業を開始する。候補者が異議を申し立てる機会も設ける」と述べた。

当局は直接投票を見送った理由について、内戦で多数の死者や難民が発生し、信頼できる人口データが不足しているためと説明した。

シャラア氏が任命した委員会はセミナーや討論会で政策をアピールした1570人の候補者を承認した。ただロイター記者によると、主要都市でポスターや看板は見られなかった。

少数派が支配する3州では治安上の理由などで投票が延期された。これら地域で投票が実施されるまで19議席が空白となる。

今回の選挙について、部分的な投票や間接投票が代表性に欠けるとの批判も出ている。

専門家はシャラア氏が選出する70人の議員が、最終的に新議会の有効性と正当性を決定づけると指摘している。

ロイター
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