最新記事
議会選挙

「親欧州、親NATO」と言うが...チェコ総選挙でポピュリスト野党が勝利、ウクライナ支援はどうなる?

2025年10月6日(月)10時55分
バビシュ前首相

10月4日、チェコで実施された下院(定数200)総選挙は、バビシュ前首相(写真)率いる野党のポピュリスト政党「ANO」が勝利した。プラハで同日撮影(2025年 ロイター/Radovan Stoklasa)

チェコで3─4日に実施された下院(定数200)総選挙は、バビシュ前首相率いる野党のポピュリスト政党「ANO」が勝利した。反移民などを掲げる欧州のポピュリスト勢力を後押しし、ウクライナへの支援を縮小する政権が誕生する可能性が高まった。

開票率99%の段階で得票率はANOが34.7%で首位、フィアラ首相の中道右派の与党連合「SPOLU」が23.2%で2位。ANOは約80議席を獲得する見通し。

フィアラ氏はバビシュ氏に祝意を伝え、敗北を認めた。


バビシュ氏はANO単独内閣を目指すとしつつ、単独過半数には届かないため、極右「自由と直接民主主義」(SPD)を含む2つの小政党と協議すると支持者に述べた。SPDは反欧州連合(EU)、反北大西洋条約機構(NATO)を掲げる。

バビシュ氏は記者団に対し「われわれは明らかに親欧州、親NATOだ」と強調した。

ANOは選挙選で成長加速や賃金・年金引き上げ、減税、学生や若年世帯への税額控除などを公約。近年の物価高騰で実質所得が急減した多くの国民の共感を呼んだ。

次期首相を任命するパベル大統領5日に各党党首との協議を開始するとみられている。

2017─21年に中道左派政権を率いた富豪のバビシュ氏はかつて単一通貨ユーロ導入などを支持したが、その後ユーロ懐疑派に転じ、トランプ米大統領の支持者となった。

ハンガリーのオルバン首相と盟友関係にあり、欧州議会で極右グループ「欧州の愛国者」の複数の政党と連携し、脱炭素化など欧州の主流の政策に異議を唱えている。

EUとNATOからの離脱を問う国民投票を求めるSPDの要求は拒否しているが、ウクライナ向けに砲弾を購入する取り組み「チェコ・イニシアチブ」を終わらせると表明している。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2025トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 ガザの叫びを聞け
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月2日号(11月26日発売)は「ガザの叫びを聞け」特集。「天井なき監獄」を生きる若者たちがつづった10年の記録[PLUS]強硬中国のトリセツ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


東京アメリカンクラブ
一夜だけ、会員制クラブの扉が開いた──東京アメリカンクラブ「バンケットショーケース」で出会う、理想のパーティー
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:「AIよ、うちの商品に注目して」、変わる

ワールド

エアバス、A320系6000機のソフト改修指示 A

ビジネス

ANA、国内線65便欠航で約9400人に影響 エア

ワールド

アングル:平等支えるノルウェー式富裕税、富豪流出で
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場の全貌を米企業が「宇宙から」明らかに
  • 4
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 5
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 6
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 7
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 8
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 9
    エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを…
  • 10
    香港大規模火災で市民の不満噴出、中国の政治統制強…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中