FBI、ユダヤ人団体との「関係解消」 カーク氏団体を過激主義用語集に掲載

10月1日、米連邦捜査局(FBI)は、ユダヤ人の権利保護団体「名誉毀損防止同盟(ADL)」との協力関係を解消したと明らかにした。写真は、TikTok(ティックトック)の米国事業を中国資本のバイトダンスから切り離す取引に関する米大統領令の署名式に出席したFBIのパテル長官。米ホワイトハウスで9月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
Kanishka Singh
[ワシントン 1日 ロイター] - 米連邦捜査局(FBI)は1日、ユダヤ人の権利保護団体「名誉毀損防止同盟(ADL)」との協力関係を解消したと明らかにした。ADLが、9月に射殺された保守系政治活動家チャーリー・カーク氏の団体を過激主義に関する用語集に含めたことに、保守派から批判が出ていた。
パテルFBI長官は交流サイト(SNS)への投稿で、「(FBIは)監視機関を装った政治団体とは連携しない」と述べた。
ADLは、パテル氏の発表に留意しているとし、FBIに「深い敬意を持っている」と述べた。
ADLは、「過激主義と憎悪の用語集」にカーク氏の団体「ターニング・ポイントUSA」を掲載し、同団体には偏見のある意見を発信した歴史があると説明した。これを実業家イーロン・マスク氏や、右派の人々が批判、ADLはウェブサイトから用語集を削除した。
ADLは、反ユダヤ的な事例を調査・集計している。団体のウェブサイトは、過激主義や憎悪との闘いで「連邦、州、地方の法執行機関と緊密に協力している」と説明。1940年代にFBIからデータや調査を依頼されたとしている。