ザポリージャ原発、外部電源喪失1週間超 非常電源で十分とロ管理者

10月1日、ウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所を管理しているロシア側の管理者は、外部電源が喪失し、非常用ディーゼル発電機によって原子炉を冷却している状態が1週間以上続いていると明らかにした。写真はザポリージャ原子力発電所。2023年6月撮影(2025年 ロイター/Alina Smutko)
Guy Faulconbridge
[モスクワ 1日 ロイター] - ウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所を管理しているロシア側の管理者は1日、外部電源が喪失し、非常用ディーゼル発電機によって原子炉を冷却している状態が1週間以上続いていると明らかにした。
ザポリージャ原発の原子炉は全て冷温停止状態で、電力で冷却する必要がある。しかし原発周辺ではドローン(無人機)や砲撃による戦闘が繰り広げられ、9月23日の戦闘で唯一残っていた送電線が損傷し外部電源が断たれた。
ロシア国営通信によると、ロシア側の管理者は非常用発電機は一部しか使用しておらず、それで今のところ十分な電力を供給できていると述べた。全ての設備は正常に稼働している説明した。
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は「欧州最大の原発が1週間余り外部電源がない状態だ。これは3年半の戦争で突出して長い期間だ」と指摘した。非常用ディーゼル発電機が冷却に十分な電力が供給している限り、原子炉と使用済み燃料棒は安定しているとしたが、「外部電源の復旧が極めて重要」と述べた。