ガザの保育器収容乳児は即時避難を、ユニセフが攻撃強化受け訴え

国連児童基金（ユニセフ）は２９日、パレスチナ自治区ガザで保育器に入っている少なくとも２５人の病気の乳児や未熟児を救うため、即時避難を求めた。写真は７月１０日、ガザで撮影（２０２５年　ロイター/Mahmoud Issa）

Emma Farge

[ジュネーブ ２９日 ロイター] - 国連児童基金（ユニセフ）は２９日、パレスチナ自治区ガザで保育器に入っている少なくとも２５人の病気の乳児や未熟児を救うため、即時避難を求めた。イスラエルは地上攻撃を強化しており、これら乳児の約半数を収容する病院を夜通し砲撃した。

パレスチナ保健当局によると、保育器に入る乳児少なくとも１２人を収容する病院付近を戦車が包囲している。医療関係者は病院が砲撃されたとしている。

ロイターが入手した映像には、病室やベッドにがれきが散乱している様子が映っている。

ユニセフ広報担当のリカルド・ピレス氏は「ガザ市は再び戦闘地帯となったため、（乳児らを）移動させる時期が来ている。だが、どこに？安全な場所などない」と訴えた。

イスラエル当局はコメント要請に応じていない。

ピレス氏は、移送中に感染症や気温の変化にさらされたり、物資が不足したりする可能性があると指摘。その上で、「現時点では移送が最善の選択肢と思えるが、同時に極めてリスクが高い」と述べた。

多くの病院が損傷し、過密状態で物資不足に直面しており、どこが受け入れ可能かも不明だという。