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韓国国家安保室長、3500億ドルの対米投資の先行実施は「不可能」

2025年09月29日(月)09時07分

 9月27日、 トランプ米大統領が韓国からの輸入品の関税引き下げの代わりに、3500億ドルの対米投資の先行実施を要求したことについて韓国の魏聖洛・国家安保室長はテレビ番組で、「3500億ドルを現金で支払うことは不可能だ」と強調した。写真は8月、ホワイトハウスで会談するトランプ米大統領と韓国の李在明大統領(2025年 ロイター/Brian Snyder)

[ソウル 27日 ロイター] - トランプ米大統領が韓国からの輸入品の関税引き下げの代わりに、3500億ドルの対米投資の先行実施を要求したことについて韓国の魏聖洛・国家安保室長は27日のテレビ番組で、「3500億ドルを現金で支払うことは不可能だ」と強調した。

その上で「代替案については協議を進めている」とし、韓国が10月31日―11月1日に開催するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で米国との貿易協定を最終決定するとの方針を表明した。トランプ氏は首脳会議に出席する見通しだ。

また、魏氏は「私たちの交渉上の立場は交渉戦術ではなく、(3500億ドルの対米投資の先行実施は)客観的かつ現実的に言って私たちが対応できる水準ではない」とくぎを刺した。

トランプ氏と韓国の李在明大統領の7月の首脳会談で、米国が韓国からの輸入品への関税を25%から15%へ引き下げることに合意された後、韓国は3500億ドルの対米投資が融資や融資保証、出資という形で実施されると説明していた。

これに対してトランプ大統領は今月25日、韓国の対米投資を「前払い」で実施するように要求した。

アジア4位の経済大国である韓国の政府は、トランプ氏の要求を実施すれば金融危機に陥る可能性があると主張している。

ロイター
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