最新記事
BOOKS

まるで落語「なんでこんなモノ持ってきた?」...変わり者たちの秘密基地、国立民族学博物館の舞台裏【民博特集1/4】

2025年9月29日(月)10時30分
ミンパクチャン
ザンジバルの帆船

ザンジバルの帆船/shutterstock

<世界中から集められた、多様な民族の生活や儀礼の道具、衣装など、約34万7000点を所蔵。うち1万2000点を展示する本館展示場は歩行距離にして5キロもある>

太陽の塔が両手を広げる「70年万博」の跡地にある「国立民族学博物館」(通称「民博(みんぱく)」)は、文化人類学・民族学の世界的な聖地だ。

水木しげるさんが「みんぱく友の会」の研修旅行に参加したり、秋篠宮殿下が広報誌に寄稿したり、草野マサムネさんがその魅力に言及したりと、各界の人々を惹きつけてやまない民博。ところが、近畿圏の住人には遠足でお馴染みだが、近畿圏外での知名度はなぜか低めで、まさに知る人ぞ知る秘密基地なのだ。

そんな民博の舞台裏に迫ったルポが『変わり者たちの秘密基地 国立民族学博物館』(樫永真佐夫監修、ミンパクチャン著、CEメディアハウス)である。民博ファンにとっては待望の、博物館や美術館を愛する人にとってはトリビア満載の、そして「大阪・関西万博」で世界の文化に興味を持った人なら必ず行ってみたくなる民博のディープな日常を描いている。

たとえば、展示資料を持ってくるときの苦労話を見てみよう。

■文化人類学の聖地「国立民族学博物館」全4回:[1](本記事)/[2]/[3][4]※明日公開

◇ ◇ ◇

圧倒的ブツ量の謎の民具や道具

それにしても、本館展示場にはつくづくいろいろなブツがある。たとえば「中国地域の文化」展示場に行けば、その多民族ぶりと男女それぞれの衣装の個性に目を見張る。「南アジア」展示場ではヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教の神様たちの像や人形の造形が不思議で可愛い。「西アジア」展示場に行けば、装具をつけたラクダの模型がキャラバンの大変さを想像させてくれる。 

地方自治体
人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アイリスオーヤマ、ライフドリンクC株を連日買い増し

ビジネス

中東情勢、5月までに終結なら影響限定 年末株価6万

ビジネス

アドテスト、ユーロ円建てCB1000億円 半導体検

ビジネス

日経平均は急反発、2675円高 中東情勢の早期収束
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 5
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 6
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 7
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 8
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中