ニュース速報
ワールド

中国証券当局、大手数社に香港のトークン化業務一時停止を勧告=関係筋

2025年09月23日(火)01時56分

中国証券監督管理委員会(証監会)が、少なくとも大手証券2社に対し、香港での実物資産(RWA)のトークン化業務を一時停止するよう非公式に勧告したと、関係者2人が明らかにした。写真は2021年7月、同当局前で撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)

[22日 ロイター] - 中国証券監督管理委員会(証監会)が、少なくとも大手証券2社に対し、香港での実物資産(RWA)のトークン化業務を一時停止するよう非公式に勧告したと、関係者2人が明らかにした。勧告はここ数週間に行われ、急成長するデジタル資産市場が過熱気味であることへの懸念が背景にありそうだ。

RWAのトークン化は、株式や債券、ファンド、さらには不動産などをブロックチェーン上で取引されるデジタルトークンに置き換えることを指し、データプロバイダーの情報によると、世界のRWA市場は約290億ドル規模。30年までに2兆ドルを超える可能性があるとの業界予想もある。証券会社を含む多くの中国企業が、ここ数カ月の間に香港でRWA事業を開始している。

関係者の1人は、今回の勧告は新規事業のリスク管理を強化し、堅固で正当な事業基盤の裏付けを確認するためだと説明した。

香港はアジアの金融センターのデジタル資産のハブとしての地位確立を目指している。中国系証券会社を含む多くの企業がデジタル資産の取引や管理業務に向けて準備しており、香港でのデジタル資産取引やトークン化事業を目指す中国企業の株価は上昇傾向が顕著だ。

香港金融管理局(HKMA)は9月、法定通貨などに連動して価値を安定させる暗号資産(仮想通貨)「ステーブルコイン」の発行許可の申請に8月31日時点で77社が関心を示していると明らかにしている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米金融政策、引き締め過ぎ 中立金利低下の見込み=ミ

ビジネス

米エヌビディア、オープンAIに最大1000億ドル投

ワールド

イタリア各地でガザ抗議デモ、労組など 政府は親イス

ワールド

米財務長官、次期FRB議長候補10人との面談を来週
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがたどり着ける「究極の筋トレ」とは?
  • 3
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 4
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 5
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 6
    「より良い明日」の実現に向けて、スモークレスな世…
  • 7
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 8
    米専門職向け「H-1B」ビザ「手数料1500万円」の新大…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「コメの消費量」が多い国は…
  • 10
    トランプに悪気はない? 英キャサリン妃への振る舞い…
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 3
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 4
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 5
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 6
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 7
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 8
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 9
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 10
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中