米FRBのSRF、今月末に市場安定の役割果たせるか BS縮小に影響も

9月17日、米連邦準備理事会(FRB)による常設の短期資金供給制度「スタンディング・レポ・ファシリティー(SRF)」は、9月末の資金需給逼迫局面が市場安定化に重要な役割を果たせるかどうかの試金石になりそうだ。写真は、ワシントンの米連邦準備制度理事会ビル正面の鷲。8月撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
Michael S. Derby
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)による常設の短期資金供給制度「スタンディング・レポ・ファシリティー(SRF)」は、9月末の資金需給逼迫局面が市場安定化に重要な役割を果たせるかどうかの試金石になりそうだ。その働きが、FRBが今後進められるバランスシートの縮小幅を大きく左右するとみられている。
FRBのバランスシートが着実に縮小し、流動性が低下している現在の環境では、金融機関が月末や四半期末のボラティリティーを乗り切ろうとする中で、SRFの利用が大きく伸びる公算が大きい。
ライトソンICAPのアナリストチームは、足元ではほとんど無視できる水準にあるSRFの借入残高は9月末時点で最大2750億ドルに膨れ上がる可能性があると予想する。
9月30日だけで借入額は約500億ドルに達し、6月30日の110億ドルを大幅に超えるだろうという。
SRFがどれだけうまく機能するかは、短期金利を目標水準に誘導するFRBの能力に影響する。
一方でFRBは2022年以降、金融市場の流動性正常化の一環として、コロナ禍に約9兆ドルだったバランスシートの縮小(量的引き締め=QT)を進めてきた。市場ではQT打ち切りは来年初めになるというのが基本シナリオだが、終了時期が早まる可能性もある。
こうした中でFRBは短期金融市場が一時的に不安定になると想定しつつ、SRFなどの手段を通じて流動性を確保し、QTをさらに進める方針だ。
ダラス地区連銀のローガン総裁は先月、短期金融市場は9月中に一過性の重圧を受ける恐れはあるが、特にSRFを活用すれば、銀行の準備預金残高をより効率的な水準まで徐々に減らし続けられるとの見方を示した。
これまでのQTによって超過準備はほぼ吸収され、現在の準備預金残高は3兆2000億ドル前後でしばらく横ばいの推移となっている。
ウォラー理事は最近の講演で、準備残高2兆7000億ドルがQTのゴールになり得ると発言した。
そこでFRBが今後のQT方針を考える上では、SRFの存在感が大きくなる。SRFは自動的なショック吸収装置と位置づけられ、FRBが流動性の変動に能動的な対応をする必要を減らし、準備預金を圧縮するQTを持続できると期待されるからだ。
グッゲンハイム・インベストメンツのマクロ経済調査・市場戦略責任者でニューヨーク連銀の金融調節部門出身のパトリシア・ゾベル氏は「FRBは資金調達市場で時折発生する重圧に対処する自動的なツールを持つ必要がある。短期金融市場における断続的な混乱は準備預金残高が足りないことを意味するとは思えない。だからこの問題解決に役立つ制度が求められる」と説明した。
市場関係者の間では、9月末を越えてもなお、SRFの借り入れが多いようならば、QTを打ち切るべきシグナルだとの意見が多数派だ。
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