米最高裁、トランプ氏の対外援助削減を容認 地裁命令を一時停止

　９月９日、米連邦最高裁のロバーツ長官はトランプ政権が一方的に削減した対外援助予算の拠出義務を守るよう命じた連邦地裁の判断を一時停止した。ロサンゼルス港で５月撮影（２０２５年　ロイター/Mike Blake）

John Kruzel

[ワシントン ９日 ロイター] - 米連邦最高裁のロバーツ長官は９日、トランプ政権が一方的に削減した対外援助予算の拠出義務を守るよう命じた連邦地裁の判断を一時停止した。

首都ワシントンの連邦地裁は３日、予算を承認した議会で新たな手続きがない限り、トランプ政権が９月末に失効する１１５億ドルの援助予算のうち約４０億ドルの支払いを停止することはできないとの判断を示した。

問題となっている資金は、議会が対外援助、国連の平和維持活動、海外での民主主義促進活動のために承認したもの。

政権側は裁判所への提出文書で、４０億ドルの対外援助資金は「米国の外交政策に反する」と主張している。トランプ氏は主要な対外援助機関である米国際開発庁（ＵＳＡＩＤ）を大幅に縮小した。