ニュース速報
ビジネス

肥満治療薬のノボ・ノルディスク、9000人削減へ 事業再編

2025年09月10日(水)15時14分

 肥満治療薬「ウゴービ」を製造するノボ・ノルディスクは10日、事業再編の一環として従業員の約11.5%に当たる9000人を削減し、年間80億デンマーククローネ(約12億6000万ドル)のコスト削減を目指すと表明した。写真は同社のロゴ。コペンハーゲン郊外にある本社前で7月撮影(2025年 ロイター/Tom Little)

[コペンハーゲン 10日 ロイター] - 肥満治療薬「ウゴービ」を製造するノボ・ノルディスクは10日、事業再編の一環として従業員の約11.5%に当たる9000人を削減し、年間80億デンマーククローネ(約12億6000万ドル)のコスト削減を目指すと表明した。

米製薬大手イーライ・リリーとの競争が激化していることが背景。

ノボ・ノルディスクは声明で「組織の簡素化、意思決定のスピード改善、糖尿病・肥満薬の成長機会への資源再配分のため、全社的な変革を発表した」と述べた。

同社はすでに8月、不可欠でない職種で採用を凍結していた。

現在の従業員は世界全体で7万8400人。デンマーク国内で約5000人を削減する。

マイク・ドゥスター新最高経営責任者(CEO)は声明で「当社の市場は、特に肥満治療の分野で変化を遂げている。競争が激化し、消費者主導になってきている。当社も変化を遂げなければならない」と表明。

「これは、実績ベースの文化をさらに定着させ、資源をこれまで以上に効率的に展開し、最もインパクトのある投資先、つまり当社の主要治療分野に優先的に投資することを意味する」と述べた。

再編の一環として、第3・四半期に減損費用を含む90億クローネの再編費用を計上する。第4・四半期に10億クローネのコスト削減が見込まれるという。

再編費用の計上に伴い、今年の営業利益の予測を先月時点の10%─16%増から4─10%増に下方修正する予定。

ウゴービは特に米国市場でシェアが低下し、売り上げが伸び悩んでおり、同社の株価は年初から46%近く下落している。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

バークレイズ、S&P500の年末目標を上方修正 3

ビジネス

インタビュー:赤字の債券トレーディング再編、連携強

ワールド

アングル:飢餓が奪うガザの子供たちの未来、精神と身

ビジネス

メタとTikTok、EUの法順守監督手数料巡る裁判
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題」』に書かれている実態
  • 3
    エコー写真を見て「医師は困惑していた」...中絶を拒否した母親、医師の予想を超えた出産を語る
  • 4
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 5
    カップルに背後から突進...巨大動物「まさかの不意打…
  • 6
    富裕層のトランプ離れが加速──関税政策で支持率が最…
  • 7
    毎朝10回スクワットで恋も人生も変わる――和田秀樹流…
  • 8
    ドイツAfD候補者6人が急死...州選挙直前の相次ぐ死に…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にす…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 4
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 5
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 6
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 7
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 8
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 9
    エコー写真を見て「医師は困惑していた」...中絶を拒…
  • 10
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中