インタビュー:赤字の債券トレーディング再編、連携強化で基盤立て直し=SMBC日興常務

三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)傘下のSMBC日興証券は、4-6月期に債券トレーディングの不振で大幅赤字となったことも踏まえ、円金利・外貨金利を軸とするトレーディング組織の再編に踏み切った。都内のSMBC日興証券本社で2017年12月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
(第2段落目の「補足」を「捕捉」に修正します。)
Miho Uranaka
[東京 10日 ロイター] - 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)傘下のSMBC日興証券は、4-6月期に債券トレーディングの不振で大幅赤字となったことも踏まえ、円金利・外貨金利を軸とするトレーディング組織の再編に踏み切った。金融市場本部長の松本圭太・常務執行役員はロイターとのインタビューで、営業部門との連携も再構築し、収益基盤の立て直しを図る考えを明らかにした。
米政権による関税政策で相場変動が高まった4月について「多くの金融機関やファンドが苦戦したが、5-6月に立ち直れたかどうかは顧客基盤の差だった」と松本氏は振り返る。SMBC日興は、4-6月期の連結営業損益(海外拠点含む)でトレーディングを担うグローバル・マーケッツ部門が58億円の赤字となった。海外顧客との結び付きが十分に深まっていない中、フローを捕捉しきれなかったことが赤字の要因だと分析する。
さらに同期間の相場変動では、デリバティブデスクが先に異変を察知しても、現物デスクの対応が遅れるなど、部門間の連携不足も響いたといい、顧客基盤と組織運営の両面で、課題が浮き彫りになったと語る。
今回同社は、これまで別の部で運営していた円金利の現物とデリバティブのトレーディングを統合し、「円金利市場部」として整理。外貨金利についても同様に「外貨金利市場部」とし、情報共有とリスク管理を一体化させる。これに合わせて営業組織も商品ごとに再編し、トレーディング部門と鏡合わせの体制を構築。双方のコミュニケーションを強化する。
SMBC日興証券は、過去の相場操縦事案による行政処分の影響で顧客との距離が広がった面もある。昨年末からようやく取引が再開されてきたが、顧客との関係を立て直すのに時間を要している。4-6月期には、一部の海外投資家など影響力の大きい顧客フローを十分に捉えられず、収益機会を逃したことも赤字につながった。
松本氏は自ら海外の機関投資家を訪問するなどして、関係構築を進めている。成長には「再び信頼を得て基盤を広げることが不可欠。グローバルに展開してこそ顧客から尊敬されるカウンターパーティーになれる」と強調する一方、「顧客ビジネスは簡単に作れるものではない。今年は体制作りを優先し、来年には明確な数字を出していく必要がある」と述べた。
SMFGは現中期経営計画で、国海外の投資家や企業を対象とした株式・債券・為替などの取引ビジネス(グローバルセールス&トレーディング)の拡大を重点分野として掲げている。6月には、モルガン・スタンレー証券(現モルガン・スタンレーMUFG証券)や日興シティグループ証券(現シティグループ証券) など外資系金融機関で長く債券ビジネスに携わった経験を持つ松本氏を採用した。
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