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石破首相、辞任の意向固めると報道 午後6時から記者会見

2025年09月07日(日)16時19分

NHKは7日、石破茂首相が辞任の意向を固めたと報じた。石破首相は同日午後6時から記者会見を行う。国会内で8月1日撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Yoshifumi Takemoto Tamiyuki Kihara

[東京 7日 ロイター] - NHKは7日、石破茂首相が辞任の意向を固めたと報じた。共同通信など複数の国内メディアも同様のニュースを伝えた。首相官邸によると、石破首相は同日午後6時から記者会見を行う。

NHKは、自民党の臨時総裁選挙が実施されるかどうかが8日に決まるのを前に、自民党が分断される事態は避けたいとして、石破首相が決断したとしている。

7月の参院選大敗を受け、石破首相の責任を追及する声が党内で高まり、自民党総裁への事実上の退陣要求である総裁選前倒しを巡って、自民党は8日午前10時から所属国会議員の要求を受け付け、都道府県連代表の回答と合わせて同日午後4時以降に総裁選挙管理委員会で要否を正式に決定する予定だった。

当初は旧安倍派の国会議員主体で進んだ「石破おろし」だが、中間派の旧岸田派所属の政務官などがなだれを打って前倒し要求を表明。党重鎮の麻生太郎最高顧問や麻生派所属の鈴木馨祐法相も賛同に回ったことで動きが加速していた。

複雑な政局を背景に首相は続投に意欲を示し、総裁選前倒しを求める議員からも「首相を誰に代えたらいいのか定まっているわけではない」との意見もあった。

ただ、石破首相が続投理由の一つに挙げた日米関税交渉は、自動車関税の引き下げなどを明記した大統領令が5日(日本時間)に発出されたことで一段落。ある経済官庁幹部は「このタイミングで退陣表明するのではないか」と語っていた。

<総裁選の実施方法と日程、候補者に焦点>

石破首相が辞任を表明した場合、今後の焦点は総裁選の実施方法と日程、候補者の動向に移る。

まず執行部が国会議員票と同数の党員・党友票で争うフルスペック型とするか、議員票の比重の高い簡略型とするかを判断する。フルスペック型は党員・党友の幅広い意向が反映される一方、準備などに時間を要するため早期の経済対策実施などへの弊害が指摘される。総裁の任期途中での辞任を受けてフルスペック型が行われれば、現行の党則の下では初めてとなる。

また、どの議員が立候補を表明するのかにも注目が集まる。党内ではすでに小泉進次郎農林水産相や高市早苗前経済安全保障担当相、林芳正官房長官らを推す声が上がっている。

(竹本能文、鬼原民幸 編集:橋本浩、石田仁志)

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