英の数百万世帯、10月からエネ料金上昇に直面 上限2%上げで

英政府がエネルギーコストの低下を目指しているにもかかわらず、ガス電力市場監督局(Ofgem)がその上限価格を2%引き上げたため、すでに苦しい何百万もの世帯が10月からエネルギー料金の上昇に直面する。英ウェリングボローの送電線、2022年撮影(2025年 ロイター/Andrew Boyers/ File Photo)
Susanna Twidale
[ロンドン 27日 ロイター] - 英政府がエネルギーコストの低下を目指しているにもかかわらず、ガス電力市場監督局(Ofgem)がその上限価格を2%引き上げたため、すでに苦しい何百万もの世帯が10月からエネルギー料金の上昇に直面する。
電気・ガスの平均使用量に対する年間1755ポンド(2370.83ドル)という新たな上限は、7─9月期の従来上限から約35ポンド引き上げられた。
Ofgemによると、ネットワーク・政策コストの上昇によるものだという。
国内のエネルギー価格は2023年のピーク時から下落しているものの、ロシアのウクライナ侵攻によってガス価格が高騰し、欧州のエネルギー危機が引き起こされる前の21年夏と比較すると、なお約50%高い水準にある。
政府は6月、この冬にさらに270万世帯を暖房費割引の対象にすると発表。11年に導入されたこの制度は、600万の低所得世帯のエネルギー料金を150ポンド相当支援することになる。
しかし、Ofgemによると、この拡大により、全ての請求書に月平均1.42ポンドが上乗せされるという。
消費者団体は、エネルギーコストは依然として多くの人々にとって手に負えないものであり、苦境にあえぐ人々への支援を強化するよう求めた。