シカゴへの部隊派遣、トランプ氏に根拠ないと下院民主トップ

８月２４日、米下院民主党トップのジェフリーズ院内総務は、トランプ大統領にはイリノイ州シカゴに軍部隊を派遣する権限はないと述べた。写真はワシントン近郊の米国防総省。２０２３年４月撮影（２０２５年　ロイター/Tom Brenner）

Idrees Ali

［２４日　ロイター］ - 米下院民主党トップのジェフリーズ院内総務は２４日、トランプ大統領にはイリノイ州シカゴに軍部隊を派遣する権限はないと述べた。

トランプ氏は２２日、首都ワシントンで実施した治安維持に向けた取り組みをシカゴに拡大することを計画していると明らかにした。

複数の米当局者がロイターに明かしたところによると、国防総省はシカゴへの州兵派遣の可能性について初期の計画策定を行った。

当局者の１人によれば、計画はトランプ大統領から要請があった場合に備えるもので、国防総省幹部はまだ要請を受けていないという。国防総省が正式な命令を受ける前に配備の可能性に向けて計画を立てることは珍しくない。

ジェフリーズ氏はＣＮＮの番組で、シカゴへの部隊派遣は危機をでっちあげようとする試みだとし、「ドナルド・トランプはシカゴに連邦部隊を派遣する根拠も権限もない」と述べた。

また、州兵や他の軍部隊の派遣を正当化するような緊急事態はないとするイリノイ州のプリツカー知事の発言に言及した。

トランプ氏は２４日、メリーランド州ボルティモアの犯罪率について民主党のムーア知事を批判し、同市にも軍を派遣する可能性を示唆した。「ウェス・ムーアが助けを必要とするなら、近隣のワシントンで行われているように『部隊』を派遣し、迅速に犯罪を一掃する」と交流サイト（ＳＮＳ）に投稿した。