トルコ中銀、インフレ抑制へ目標設定 来年末16%

8月14日、トルコ中央銀行は、インフレ率を来年末までに16%、2027年末には9%に低下させることを目指すと明らかにした。写真はトルコ中央銀行のカラハン総裁。2月7日、イスタンブールで撮影(2025年 ロイター/Dilara Senkaya)
Ezgi Erkoyun Can Sezer
[イスタンブール 14日 ロイター] - トルコ中央銀行は14日、インフレ率を来年末までに16%、2027年末には9%に低下させることを目指すと明らかにした。透明性と信頼感の向上に向けた新たな戦略の一環で、インフレ予想レンジとは別に目標を設定した。
カラハン総裁は四半期インフレ報告の公表に当たり、中銀は今年のインフレ率を25─29%と予想しているが、目標は24%に据え置くとし、新たなシステムに移行する間の措置だと述べた。
中銀はこれまで、予想レンジの中間値を目標としていた。目標と予想レンジを区別することで、市場は政策の方向性をより明確に把握できる可能性がある。
カラハン氏は年末のインフレ目標が「コミットメントとアンカーとして機能する」と述べた。
その上で、目標を達成するため、引き締め的な金融政策スタンスを維持するとし、目標達成に必要な引き締めを確実に行えるような措置を講じていくと述べた。
インフレ予想は今後も四半期インフレ報告の中で公表するという。
イス・ヤティリムのエコノミスト、ダグラル・オズカン氏は、目標と予想を分離することで中銀のコミュニケーションがより現実的になると指摘。「インフレ目標からの乖離をより適切に観察・評価できるようになる」と述べた。