トラック大手4社、加州の自動車規制差し止めを求めて提訴

8月11日、トランプ米大統領がカリフォルニア州(共和党)の厳格な自動車関連規制は無効だと6月に宣言したのを受け、ドイツのダイムラー・トラックやスウェーデンのボルボ・トラックなどの大手商用車メーカー4社は規制の差し止めを求めて同州の大気資源局(CARB)とニューサム知事(民主党)を相手取って州都サクラメントの連邦裁判所に提訴した。写真は同州の規制などを無効化する決議に署名したトランプ大統領。ホワイトハウスで6月撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)
Jonathan Stempel
[12日 ロイター] - トランプ米大統領がカリフォルニア州(共和党)の厳格な自動車関連規制は無効だと6月に宣言したのを受け、ドイツのダイムラー・トラックやスウェーデンのボルボ・トラックなどの大手商用車メーカー4社は11日、規制の差し止めを求めて同州の大気資源局(CARB)とニューサム知事(民主党)を相手取って州都サクラメントの連邦裁判所に提訴した。
他に提訴したのは米パッカー、インターナショナル・モーターズ(旧ナビスター)。原告側はバイデン前政権(民主党)下の環境保護庁(EPA)が、カリフォルニア州が独自の規制を施行することを承認した免除措置に関し、トランプ氏が覆したことで同州は「板挟みの状況に陥っている」と指摘。トランプ氏の撤回は、商用トラックのゼロエミッション車(ZEV)の販売を促進し、窒素酸化物(NOx)排出量を低減する同州の規制の承認よりも優先されると主張している。
撤回対象には、トラックメーカーに排ガス規制要件を満たす柔軟性を与えつつも排ガス削減目標を達成することを目指してCARBが大手トラックメーカーなどと2023年に結んだプログラム「クリーン・トラック・パートナーシップ」も含まれると訴えた。
その上で、トラックメーカーは規制の不確実性を受け、販売が認められる車両の種類が分からないため事前に生産計画を立てられず、修復不可能な損害を引き起こしているとした。
ニューサム氏の事務所とCARBに対して12日にコメントを要請したものの、回答はなかった。