欧州で新たな熱波、一部で気温44度 森林火災で死者も

欧州の一部で新たな熱波が発生し、気温が40度を超えている。写真はギリシャのアテネで発生した山火事。7月28日撮影(2025年 ロイター/Stamos Prousalis)
David Latona Pietro Lombardi Stevo Vasiljevic
[マドリード/ポドゴリツァ 12日 ロイター] - 欧州の一部で新たな熱波が発生し、気温が40度を超えている。スペイン、ポルトガル、ギリシャ、トルコ、バルカン半島では森林火災が相次ぎ、消防士らが12日、消火活動に当たった。
科学者は地球温暖化の影響で地中海地域の夏がより暑く乾燥していると指摘。森林火災が年々増加し、「火災旋風」が発生する例もあるという。
ポルトガルのあつ市長は、3件の火災が発生した事態について、「われわれは生きたまま焼かれている。こんなことは続けられない」と訴えた。
スペインのマドリード近郊では馬小屋で作業していた男性が火災に巻き込まれて死亡。カタルーニャ自治州では果実を収穫していたハンガリー出身の季節労働者(61)が熱関連死したとみられている。アルバニアでも火災で男性が死亡した。
イベリア半島最南端のタリファではユーカリ・松林で発生したとみられる火災が拡大し、2000人以上が避難した。
スペイン国立気象局(AEMET)によると、国内の一部地域で気温が44度に達している上、少雨と強風で火災の危険性が増すと予想されている。
欧州では、アルバニア、モンテネグロ、ドイツ、スペイン、イタリア、フランスの当局が各種熱中症警報を発令している。