ニュース速報
ワールド

人民元建て債券、外国人投資家の関心薄れる ドルのプレミアム縮小で

2025年07月30日(水)15時54分

 7月30日、人民元フォワード市場で元に対するドルのプレミアムが縮小しており、このところの元高にもかかわらず、外国人投資家の中国債券への関心が低下している。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)

[上海 30日 ロイター] - 人民元フォワード市場で元に対するドルのプレミアムが縮小しており、このところの元高にもかかわらず、外国人投資家の中国債券への関心が低下している。

外国人投資家は2023年終盤から元建て債券を着実に買い進めてきた。人気の取引戦略は為替ヘッジ付きスワップを通じて短期の元建て銀行債券を購入し、米国債を上回る高い利回りを得ることだった。

しかし、元のフォワード相場が上昇したため、こうした利回りは低下し、元建て債券の魅力は薄れた。1年物ドル/人民元スワップは昨年10月以来の高水準付近で推移している。

外国人投資家は6月、中国のオンショア元建て債券を2カ月連続で売り越した。特にインターバンク市場における短期債務商品である譲渡性預金証書(NCD)が730億元(101億8000万ドル)の売り越しと、6月の流出額全体の60%を占めた。

1年物の元フォワード相場は30日、スポット相場の1ドル=7.1767元に対して、6.9982元。インプライドイールドは約2.48%となっている。

スワップ市場で取得した元で1年物NCDに投資すると、リターンは合計で約4.1%と、米国債利回りとほぼ同水準になる。以前は、この戦略で米国債利回りよりも約90ベーシスポイント(bp)高い利回りが得られた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

政策金利の現状維持、全員一致で決定=日銀

ビジネス

午前の日経平均は反発、円安や米テックの好決算受け 

ビジネス

印タタが伊トラックメーカーのイベコ買収へ 防衛部門

ビジネス

中国7月製造業PMIは49.3に低下、4カ月連続5
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 3
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 4
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 5
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 8
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 9
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 10
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 9
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 10
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中