午前の日経平均は反発、円安や米テックの好決算受け 日銀は無風通過との見方優勢

前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比366円21銭高の4万1020円91銭と反発した。写真は東京証券取引所で2020年10月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 31日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比366円21銭高の4万1020円91銭と反発した。為替が円安に振れたほか、日米企業の底堅い決算を背景に、前場を通して上値を追う展開となった。きょうは日銀が金融政策決定会合の結果と展望リポートを発表するが、市場では無風通過との見方が優勢となっている。
日経平均は38円高と小幅高でスタートした後、じり高の展開となり、前場終盤に385円高の4万1040円14銭まで上昇した。外為市場でドル高/円安が進んだことのほか、米マイクロソフト、米メタの決算を受けて時間外取引で各社の株価が急騰し、米株先物3指数が底堅く推移したことも支えとなった。
大和証券の林健太郎シニアストラテジストは、株高の背景には投資意欲の上向きもあると指摘。「米IT大手の好決算を受けて、市場が近々リスクオンに傾くとの期待が高まっている」とした。日本株も米株高に追随することが想定されるため、幅広い業種で買いが広がっているという。
TOPIXは0.73%高の2941.57ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆3748億5200万円。東証33業種では、値上りが非鉄金属、ガラス・土石製品、保険、電気機器、機械など29業種、値下がりがその他製品、輸送用機器など4業種だった。
きょうは日銀が金融政策決定会合の結果と展望リポートを発表するが、市場では政策の現状維持がコンセンサスとなっており、結果を受けた後の株価の動きは限定的となりそうだ。
決算銘柄では、京セラが9%超高、村田製作所が6%超高となったほか、ヤマトホールディングス、アステラス製薬が6─8%超高となった。パナソニック ホールディングスは2.90%安でさえなかった。
そのほか主力株では、ソフトバンクグループが2%超高、フジクラが6%超高。半面、アドバンテストは小幅安、任天堂は1%超安とさえなかった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1230銘柄(75%)、値下がりは338銘柄(20%)、変わらずは55銘柄(3%)だった。