ガザの死者数6万人突破、23年10月の攻撃開始以降 保健当局発表

パレスチナ自治区ガザの保健当局は29日、イスラエル軍によるイスラム組織ハマスへの攻撃が始まった2023年10月以降の死者数が6万人を超えたと発表した。ガザでの食料配給、28日撮影(2025年 ロイター/Khamis Al-Rifi)
Tala Ramadan
[エルサレム 29日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザの保健当局は29日、イスラエル軍によるイスラム組織ハマスへの攻撃が始まった2023年10月以降の死者数が6万人を超えたと発表した。殺害されたパレスチナ人の大半は民間人だという。
保健当局によると、負傷者数は14万5870人。破壊された建物や瓦礫の下で数千人が行方不明となっている。
23年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃を受けてイスラエル軍はガザでの軍事作戦を開始した。1年9カ月に及ぶ攻撃でガザの大部分は荒廃、飢餓の悪化が懸念されている。
イスラエルは、民間人への被害はハマスの戦闘員がガザに潜んで活動しているためで、責任はハマスにあるとしている。一方ハマスはこれを否定している。
イスラエルは、ガザに十分な食糧を搬入できているとし、国連が食糧配給を怠ったと非難。国連は、イスラエルによる厳しい制限があるなか可能な限り効果的に活動しているとしている。
飢餓状態にあるパレスチナ人の映像がここ数週間流れ、イスラエルは27日、ガザの一部地域で日中の軍事作戦を当面停止し、食料と医薬品の搬入路を確保すると発表した。
これを受けてエジプトからガザに援助トラックが向かい、ヨルダンとアラブ首長国連邦は支援物資を空中投下した。