トランプ氏、英との関係称賛もエネ政策・ロンドン市長など批判

7月28日、トランプ米大統領は、英北部スコットランド・ターンベリーの自身のゴルフリゾートでスターマー英首相と会談した。写真は会談する両首脳。同日撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)
Andrew MacAskill
[エディンバラ/ターンベリー(スコットランド) 28日 ロイター] - トランプ米大統領は28日、英北部スコットランド・ターンベリーの自身のゴルフリゾートでスターマー英首相と会談した。共同記者会見で英国との「特別な関係」に言及し、スターマー氏やチャールズ国王を称賛した。
一方で、エネルギーや移民、税制などの政策を巡りスターマー氏に警告したほか、同氏に近いロンドンのカーン市長を痛烈に批判した。
70分余りに及ぶ会見でスターマー氏の発言は限られた。
トランプ氏はカーン氏について、ロンドン市長としてひどい仕事をしているとし、「たちの悪い人だ」などと述べた。スターマー氏は「彼は私の友人だ」と口をはさんだが、トランプ氏は「彼はひどい仕事をしている」と続けた。
トランプ氏は移民削減についても語り、自身の移民政策は減税と景気支援の公約と並び、昨年の大統領選勝利の鍵になったとした。
スターマー政権は景気低迷による財政逼迫に直面しており、多くのアナリストは年内の増税を予想している。
エネルギー問題を巡っては、両者が小型原子炉の可能性について前向きな発言をしたが、他のエネルギー供給源については対立する立場を示した。
トランプ氏は石油・ガス生産拡大をスターマー氏に促し、英国の脱炭素計画の重要な部分をなす洋上風力発電を改めて批判。「風力は大惨事だ。非常に高価で醜いエネルギーで、米国では認めない」と述べた。スターマー氏は「われわれはミックスを信じている」と応じた。