ニュース速報
ワールド

ガザで援助物資待つ群衆にイスラエル軍の銃撃、67人死亡=保健省

2025年07月21日(月)08時50分

 パレスチナ自治区ガザ北部で20日、国連の援助トラックを待っていたパレスチナ人少なくとも67人がイスラエル軍の銃撃により死亡した。ガザ保健省が発表した。写真は支援物資を運ぶパレスチナ人。ガザ北部ベイトラヒアで撮影(2025年 ロイター/Dawoud Abu Alkas)

Nidal al-Mughrabi

[カイロ 20日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザ北部で20日、国連の援助トラックを待っていたパレスチナ人少なくとも67人がイスラエル軍の銃撃により死亡した。ガザ保健省が発表した。一方、イスラエルは避難民で密集する地域に新たな避難命令を出した。

同省によると、北部での銃撃では数十人の負傷者も出た。援助を求める人々が殺害されるケースが最近相次いでおり、19日には36人が死亡していた。また、南部の別の援助施設付近でも6人が死亡したという。

イスラエル軍は「差し迫った脅威」を取り除くため、20日にガザ北部の数千人の群衆に向けて威嚇射撃を行ったと発表。初期の調査結果から、報告された死傷者数は誇張されていることが示されており、「人道援助トラックを意図的に標的にすることはない」と述べた。南部での事件についてはコメントしなかった。

国連世界食糧計画(WFP)は、援助物資を積んだトラック25台からなるWFPの車列がガザ地区に入った直後に「飢えた群衆」が殺到し、その後、銃撃を受けたと指摘。声明で、「人道支援を求める市民を巻き込むいかなる暴力も、完全に容認できないことを改めて表明する」と述べた。

イスラム組織ハマスの関係者はロイターに対し、同組織はガザでの死者の増加と飢餓の危機に憤慨しており、カタールで行われている停戦協議に悪影響を及ぼす可能性があると語った。

保健当局によると、20日のイスラエル軍の銃撃と空爆により、ガザ全体では計90人が死亡したという。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国レアアース磁石、6月対米輸出が急回復 前月比7

ビジネス

EXCLUSIVE-ブラックストーン、TikTok

ビジネス

参院選後の円は方向感欠く、日経先物も 政権枠組みや

ビジネス

米裁判所、プレステ集団訴訟巡るソニーの和解案認めず
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞の遺伝子に火を点ける「プルアップ」とは何か?
  • 2
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」
  • 3
    日本では「戦争が終わって80年」...来日して35年目のイラン人が、いま噛み締める「平和の意味」
  • 4
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 5
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 6
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 7
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 8
    小さなニキビだと油断していたら...目をふさぐほど巨…
  • 9
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 10
    イギリスのパブで偶然出会った日本語ペラペラのイン…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 4
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 7
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞…
  • 8
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 10
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中