G20は「金融の原点に回帰へ」、来年議長国の米が検討=関係筋

20カ国・地域(G20)の議長国を来年務める米国は、G20を金融の原点に立ち返らせることを目指している。写真は2月24日、南アフリカのケープタウンで撮影(2025年 ロイター/Nic Bothma)
Andrea Shalal
[ワシントン 17日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)の議長国を来年務める米国は、G20を金融の原点に立ち返らせることを目指している。トランプ政権の計画に詳しい複数の関係筋が明らかにした。
17日に南アフリカのダーバンで始まったG20財務相・中央銀行総裁会議にベセント米財務長官は欠席。今年2度目となった。
3人の米国筋によると、米国は今年末にG20議長国に就任する予定。米国は2026年に建国250周年を迎える。
このうち2人の関係筋によると、米国は首脳会議と金融会議という2つの「トラック」に焦点を当て、エネルギー、保健、通商、環境など、その他の作業部会や閣僚級会合を排除する見通し。
ホワイトハウスと米財務省からはコメントを得られていない。
米シンクタンク「アトランティック・カウンシル」のジョシュ・リプスキー氏によると、ベセント氏をはじめとする米政府高官は金融問題という「基本に立ち返る」ことを望んでおり、このアプローチは他のG20メンバーにも受け入れられているという。
G20は1997─98年のアジア金融危機を経て設立され、2008年の世界金融危機の際に各国首脳も参加するようになった。米中の緊張、ロシアのウクライナ侵攻、中東紛争に対する見解の相違によって、G20は試練にさらされている。