ニュース速報
ワールド

米農場捜索中に1人死亡、裁判所は一部移民取り締まり手法の停止命令

2025年07月14日(月)09時05分

7月11日、米労働者擁護団体は、移民取り締まり当局の強制捜査を受けていたカリフォルニア州の農場で労働者が11日に死亡したと発表した。写真は10日、カリフォルニア州カマリロの農場の入り口で取り締まり当局者に抗議する人々(2025年 ロイター/Daniel Cole)

Leah Douglas

[ワシントン 11日 ロイター] - 米労働者擁護団体は、移民取り締まり当局の強制捜査を受けていたカリフォルニア州の農場で労働者が11日に死亡したと発表した。一方、裁判所はトランプ政権に対し、不法移民への一部取り締まり手法を停止するよう命じた。

今回の取り締まり活動では、移民の権利を擁護する数十人の活動家と連邦捜査官が10日に南カリフォルニアで対峙。国土安全保障省(DHS)によると、大麻栽培会社グラス・ハウス・ファームズの2カ所を対象とした今回の捜索で不法滞在者約200人を拘束した。

また、当局は農場で10人の未成年者も発見。児童労働法違反で調べているという。

同社からはコメントを得られていない。

現場の写真や動画によれば、ヘルメットにフェイスマスク姿の連邦捜査官が怒ったデモ隊に催涙ガスや発煙筒を使用し、10日に農場が大混乱に陥っている様子が映っている

農場労働者組合によると、数人の労働者が負傷したほか、捜索中に建物から9メートル落下して負傷した男性1人が11日に死亡した。家族によると、死亡したのはハイメ・アラニスさん。

DHSは「彼は法執行機関に追われていたわけではなく、グリーンハウス(温室)の屋根に登り、落下した」としており、この男性の死について捜査官に責任はないとの認識を示した。

一方、カリフォルニア州の裁判所は11日、トランプ政権が強制送還の対象を捜索する際に移民を人種的にプロファイリングすることや、拘束中の移民による弁護士との面会権を否定することを禁じた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

EU、210億ユーロ規模の対米報復関税を用意=伊外

ビジネス

日経平均は3日続落、不透明感で方向出づらく

ビジネス

S&P500年末目標をまた引き上げ、6250に=R

ワールド

ビットコイン、初の12万ドル突破 「どこで止まるか
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 2
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打って出たときの顛末
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 7
    主人公の女性サムライをKōki,が熱演!ハリウッド映画…
  • 8
    ただのニキビと「見分けるポイント」が...顔に「皮膚…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 7
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 8
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中