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日経平均は3日続落、不透明感で方向出づらく

2025年07月14日(月)16時10分

 7月14日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比110円06銭安の3万9459円62銭と3日続落して取引を終えた。2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 14日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比110円06銭安の3万9459円62銭と3日続落して取引を終えた。米関税を巡る不透明感のほか、日銀の物価見通しや金融政策に関する報道を受け、プラス圏とマイナス圏を行き来する展開となった。週末に参院選を控え、市場ではポジションを傾けづらいとの見方もあった。

日経平均は前営業日比153円安でスタートした後、280円安の3万9288円90銭まで下落。後場はプラス圏に浮上し、一時38円高の3万9608円02銭でこの日の高値をつけた。日銀が今月の金融政策決定会合で2025年度の物価見通しの引き上げを検討する一方、政策金利は据え置くと伝わり、市場が反応する形となった。今週は参議院選挙や主要国の対米関税交渉が焦点となる中、ポジションを一方向に傾けづらいとの見方があった。

一方、松井証券の窪田朋一郎投資メディア部長は、米関税や参院選を巡る不透明感がありながらも、株価は下げ渋っていると指摘、市場は「TACO(Trump Always Chickens Out、トランプ氏はいつも尻込みする)トレードや、日銀の利上げ見送りなど、ポジティブな可能性だけに賭けている」という。ただ、貿易交渉の期限が8月1日に迫る中、今月下旬からは緊張感が高まりやすいとみている。

TOPIXは反落し、0.02%安の2822.81ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.02%安の1452.77ポイント。プライム市場の売買代金は3兆6610億6500万円だった。東証33業種では、電気・ガス、機械、不動産、輸送用機器など19業種が値上がり、その他製品、情報・通信業、空運など14業種が値下がりとなった。

個別では、三菱重工業、IHI、川崎重工業が3%超高と防衛関連がしっかり。英紙フィナンシャル・タイムズ紙が14日、コルビー米国防次官が台湾有事の際の役割を明確化するようオーストラリアと日本の防衛当局者に働きかけていると報じたことなどが材料視された。

そのほか主力株では、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンが軟調、ファーストリテイリング、アドバンテストはしっかり。メルカリは5%超安となった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.13%安の747.5ポイントと、続落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが907銘柄(55%)、値下がりは649銘柄(39%)、変わらずは70銘柄(4%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 39459.62 -110.06 39416.10 39,288.90─39,608.02

TOPIX 2822.81 -0.43 2814.55 2,809.31─2,832.63

プライム市場指数 1452.77 -0.23 1449.73 1,445.85─1,457.78

スタンダード市場指数 1393.40 +3.77 1391.09 1,388.45─1,394.35

グロース市場指数 966.93 -0.84 967.74 964.47─972.53

グロース250指数 747.50 -0.98 748.15 745.09─752.06

東証出来高(万株) 149604 東証売買代金(億円) 36610.65

ロイター
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