BRICS、新興国の温室ガス排出削減に先進国の資金支援求める

7月7日、新興国グループBRICSはブラジル・リオデジャネイロで開催した首脳会議の最終日、地球温暖化が共通課題となっているとの認識を共有し、裕福な先進国がより貧しい新興国での温室効果ガス排出削減のために資金を提供するよう求めた。写真は写真撮影に臨む首脳ら。リオデジャネイロで7日撮影(2025年 ロイター/Ricardo Moraes)
[リオデジャネイロ 7日 ロイター] - 新興国グループBRICSはブラジル・リオデジャネイロで開催した首脳会議の最終日の7日、地球温暖化が共通課題となっているとの認識を共有し、裕福な先進国がより貧しい新興国での温室効果ガス排出削減のために資金を提供するよう求めた。
11月に第30回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP30)を開催するブラジルのルラ大統領は冒頭に「今日、否定主義と一国主義が過去の成果を侵食し、私たちの未来に害を及ぼしている」と訴え、トランプ米大統領が気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱する大統領令に署名したことを暗に批判した。
その上で「グローバルサウスは過去の過ちを繰り返すことなく、新たな開発パラダイムをリードする立場にある」と訴えた。
各国首脳に対して気候変動の主因である化石燃料からの脱却を促した。しかし、6日に発表されたBRICS首脳の共同声明では、世界での電源構成(エネルギーミックス)で特に発展途上国で石油が重要な役割を果たし続けると明記された。
首脳会議では、トランプ氏が6日にBRICSが「反米政策」に同調する国に10%の追加関税を課すと脅したことを跳ね返し、世界の多国間貿易体制の構築に力強く取り組む方針を改めて示した。