米政府、イラン産原油をイラク産と偽装した密輸組織に制裁

米財務省は7月3日、イラン産原油をイラク産と偽って密輸していた組織を、イラン産石油取引に関連する制裁対象に加えたと発表した。4月17日撮影のイメージ写真(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ワシントン 3日 ロイター] - 米財務省は3日、イラン産原油をイラク産と偽って密輸していた組織を、イラン産石油取引に関連する制裁対象に加えたと発表した。組織が米国に持つ資産が凍結され、米国人はこれらの組織との取引が禁止される。
対象となったのはイラク系英国人が経営する複数の企業と所有船舶。少なくとも2020年以降、数十億ドル相当のイラン産原油をイラク産と偽装するか、イラク産原油を混ぜる形で制裁を回避し、イラクもしくはアラブ首長国連邦(UAE)経由で西側に販売していたという。
ベセント財務長官は「財務省は引き続きイランの収入源に狙いを定め、政治体制が(地域を)不安定化させる活動の資金源を手に入れるのを妨ぐために経済圧力を強化していく」と述べた。
米財務省は、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラと関係があると見なした団体と複数の個人にも制裁を発動した。