中国、台湾総統の「国家」発言を強く非難 意図的な歴史歪曲と

中国は23日、台湾の頼清徳総統(写真)が「もちろん台湾は国だ」などと述べたことについて、「異端」であり、敵意ある挑発行為だと非難した。写真は台湾・花蓮で昨年5月撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[北京 23日 ロイター] - 中国は23日、台湾の頼清徳総統が「もちろん台湾は国だ」などと述べたことについて、「異端」であり、敵意ある挑発行為だと非難した。
頼総統は前日の講演で、台湾は国だという認識を示したほか、それを否定する中国は台湾に対する領有権主張を裏付ける歴史的証拠も法的証拠も欠いていると主張した。
中国政府は台湾が古代から中国に属してきた領土だと主張している。
頼総統と台湾政府はこうした中国の見解を強く否定し、中国側に複数回協議を申し入れたが拒否されている。中国は頼氏を「台湾独立分子」と呼んでいる。
中国で対台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は頼氏の講演について、台湾独立を推進するため意図的に歴史を歪曲(わいきょく)しているとした上で、台湾が国家だったことは一度もないと反論。
発言は「両岸の対立を露骨にあおる『台湾独立』宣言で、『台湾独立』に関する誤謬と異端の寄せ集めで、誤りと遺漏に満ちている」との声明を発表した。
さらに「歴史、現実、法理に反して頼氏が捏造した誤謬は、歴史のごみ溜めに捨てられるのみだ」と糾弾した。