原油先物5カ月ぶり高値、米のイラン核施設攻撃で供給懸念

6月23日アジア時間の原油先物は1月以来の高値に上昇した。米国が先週末にイラン核施設を攻撃したことを受け、供給懸念が高まった。写真は稼働中のポンプ。2024年6月、仏トリゲールで撮影(2025年 ロイター/Benoit Tessier)
[シンガポール 23日 ロイター] - 23日アジア時間の原油先物は1月以来の高値に上昇した。米国が先週末にイラン核施設を攻撃したことを受け、供給懸念が高まった。
北海ブレント先物は日本時間午前8時22分時点で、1.88ドル(2.44%)高の1バレル=78.89ドル。米WTI先物は1.87ドル(2.53%)高の75.71ドル。いずれも一時は3%超上昇し、それぞれ5カ月ぶり高値となる81.40ドルと78.40ドルを付けたが、その後上げ幅を縮小した。
イランが米国の攻撃への報復措置として世界の石油・ガス輸送の2割が行き交うホルムズ海峡の封鎖に踏み切る可能性があるとの懸念が高まる中、市場参加者は原油価格のさらなる上昇を予想している。
スパルタ・コモディティーズのシニアアナリスト、ジューン・ゴー氏は「石油インフラへの損害リスクは倍増している」と指摘。中東からの代替のパイプラインルートはあるものの、ホルムズ海峡がアクセス不能になれば輸出できない原油が出てくると述べた。
13日の紛争開始以降、北海ブレント先物は13%、WTI先物は約10%上昇している。