ニジェール政府、仏オラノ運営のウラン合弁会社を国有化へ

アフリカ西部ニジェールの政府は１９日、フランス原子力大手オラノが運営するウラン合弁会社ソマイアを国有化する計画を発表した。写真は２０２３年１月、フランスのシェルブールで撮影（２０２５年　ロイター/Stephane Mahe）

[ニアメー １９日 ロイター] - アフリカ西部ニジェールの政府は１９日、フランス原子力大手オラノが運営するウラン合弁会社ソマイアを国有化する計画を発表した。国営テレビ局が伝えた。

ニジェール政府は、２０２３年１２月の鉱物協定の期限切れなどに対して不満を表明。「ニジェールに公然と敵対してきたフランスが保有するオラノの無責任かつ違法で不公平な振る舞いに直面し、政府はソマイアを国有化することを決定した」と表明した。

２３年７月のニジェールの軍事クーデターで両国関係は悪化しており、国有化の決定でニジェール政府とオラノの対立は一段と激化する。

オラノはソマイア株式の６３％を保有し、ニジェール国有企業ソパミンが残りを持つ。オラノは軍事政権がウラン鉱山の支配権を握って以降、締め出された格好となっていた。

オラノは仲裁を求めて同国内で訴訟を提起しており、政府によるソマイアへの干渉で、ウラン鉱山の財務状況が悪化していると警告している。

英紙フィナンシャル・タイムズの５月の報道によると、オラノはソマイア株の売却も検討していた。