西側撤退後のロシア市場の空白、ブラジル企業にも穴埋め期待=経済発展次官
[サンクトペテルブルク(ロシア) 18日 ロイター] - 西側企業が撤退した後、中国企業が一部の穴を埋めているロシア市場で、ブラジル企業は補完的な役割を果たすことが可能だ――。ロシア経済発展省のイリチェフ次官は18日に開幕した「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」でこうした考えを明らかにした。
ウクライナへの侵攻後、多くの西側企業が引き揚げて資本流出に見舞われたロシアは、国内生産強化に注力するとともに、中国やブラジル、インド、南アフリカといった主要新興国BRICSを中心とする友好的な関係各国との協力を進めている。
ロシアで西側企業が獲得していた市場は国内企業が参入したほか、特に自動車などでは中国勢が支配的な地位を占めるようになった。
こうした中でイリチェフ氏は、ブラジル企業もロシアで消費産業に関連した製品や工業製品を供給する事業を展開できると提案。「西側企業が出て行った後、中国勢がまだ完全に穴を埋めていない市場に、ブラジル企業が入り込めるとわれわれは信じている」と語った。
またイリチェフ氏は、原子力発電の分野などでロシアとブラジルは協力を強化できると期待しているとの見方も示した。