ガザで140人死亡、住民絶望「私たちは忘れ去られようとしている」

パレスチナ自治区ガザで18日、イスラエル軍の銃撃や空爆で少なくとも30人が死亡した。犠牲者の葬儀で18日撮影(2025年 ロイター/Dawoud Abu Alkas)
[カイロ 18日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザではイスラエル軍の銃撃や空爆で過去24時間で少なくとも140人が死亡した。地元の保健当局が18日、明らかにした。
ガザでは過去3週間、支援物資を求めるパレスチナ人がほぼ毎日のように殺害されており、医療関係者によると、18日もガザ中部で支援物資を運ぶトラックを待っていた避難民にイスラエル軍が発砲し、14人が死亡した。
ガザ中部と北部にも民家への空爆があり、少なくとも21人が死亡。南部ハンユニスのテント村も空爆を受け、5人が死亡した。
イスラエル軍は、食料を待っていた人々が死亡したとの報告について調査中だと発表。その他の攻撃については「ハマスの軍事能力を解体するため、作戦を進めている」とし「民間人の被害を軽減するため、実行可能な予防措置」を講じていると述べた。
一部のガザの住民は、イスラエルとイランの交戦に注目が集まる中、ガザの惨状が忘れ去られようとしていると懸念。
ガザ市のある住民は、チャットアプリを通じてロイターに「ガザでは昼夜を問わず人々が虐殺されているが、注目はイランとイスラエルの戦争に移ってしまった。最近はガザに関するニュースがほとんどない」と指摘。
「イスラエルの爆弾で死ななければ、飢餓で死ぬ。人々は毎日、食べ物を手に入れるため、命を危険にさらし、それでも殺される。手に入れたと思った小麦粉の袋には殺された人々の血が染みついている」と語った。
ガザ北部に住む47歳の男性は「イランのロケット弾でイスラエルが苦しむのを見て気が晴れるかもしれないが、この戦争があと1日続けば、何十人もの罪のない人々の命が奪われる」とし「ガザの戦争を終わらせるため、包括的な解決策がまとまることを願うばかりだ。私たちは忘れ去られようとしている」と訴えた。