EU、27年末までにロシア産ガスの輸入禁止へ 法的措置提案

6月17日、欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は、2027年末までにロシア産ガスと液化天然ガス(LNG)の輸入を禁止することに向けた法的措置を提案する。写真は2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ルクセンブルク 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は17日、2027年末までにロシア産ガスと液化天然ガス(LNG)の輸入を禁止することに向けた法的措置を提案する。ハンガリーやスロバキアは反対しているが、両国が阻止できないような採決上の制度を用いる。
ウクライナ侵攻を受けてEUは既にロシアとのエネルギー取引を終わらせる方針を決定しており、今回の提案は禁輸に向けた法的措置に関するもの。ロイターが入手した内部資料によると、26年1月1日からロシア産パイプラインガスとLNGの輸入を禁止、特定の契約については期限を延長する。25年6月17日以前に締結された短期契約は26年6月17日まで1年間の移行期間を設ける。既存の長期契約による輸入は28年1月1日から禁止され、EUによるロシア産ガスの輸入は事実上終了する。
スロバキアとハンガリーは全加盟国の賛成を必要とするロシアへのエネルギー制裁を阻止すると宣言、禁輸に反対してきた。両国の反対を退けるため、欧州委は「強化された特定多数決」などの制度を利用するとみられる。