香港、強まる国家安全保障の監視 外食産業にも

6月10日 香港政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は10日、国家安全保障条例(国安条例)違反の可能性があるケータリング施設の審査を強化する方針を示した。写真は2020年7月、香港のレストランで撮影(2025年 ロイター/Yik Lam)
[香港 10日 ロイター] - 香港政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は10日、国家安全保障条例(国安条例)違反の可能性があるケータリング施設の審査を強化する方針を示した。民主化運動への連帯を示すポスターやシンボルなどを掲示しているカフェやレストランなど多くの事業者が対象とみられている。
香港の食品・環境衛生局は5月、数千の食品・娯楽施設に対し、国家安全保障に関連する新たな条件を受け入れるよう書面で通知した。ロイターが閲覧した文書は、事業主に対し、従事または関与する活動が「国家の安全を脅かす犯罪を構成または発生させる可能性がない」ようにするよう指示している。
李氏は10日の会見で「食品と環境衛生の担当者は安全保障を最も重視し、適切な評価を下すべきだ」と述べ、国安条例の下、全ての公務員が安全保障を最優先事項として評価することが期待されるとした。香港の食品衛生当局は新規許可や既存許可の更新の審査において国安条例に従うと述べた。