ニュース速報
ワールド

欧州委とECB、ブルガリアのユーロ導入承認 26年から

2025年06月05日(木)01時28分

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会と、欧州中央銀行(ECB)は4日、ブルガリアが2026年1月1日から通貨ユーロを導入することを承認した。写真は極右政党「復興党」が主催したユーロ圏編入計画に反対するデモ参加者ら。首都ソフィアで4日撮影(2025年 ロイター/Stoyan Nenov)

[ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会と、欧州中央銀行(ECB)は4日、ブルガリアが2026年1月1日から通貨ユーロを導入することを承認した。

23年にクロアチアが加わって以来で、ブルガリアが21カ国目となる。

欧州委はブルガリアが正式な基準を満たしたとし、声明で「ブルガリアがユーロを導入する準備が整ったと結論付けた」と述べた。欧州委の前向きな勧告を得るためには、物価や財政、為替レートの安定性などの基準を満たす必要があった。ECBもブルガリアが導入準備ができていると表明した。

ブルガリアは07年のEU加盟以来、自国通貨レフからユーロへの移行に取り組んできた。移行に時間を要し、25年5月の調査ではブルガリアの5割の人々がユーロに後ろ向きとなっていることが示された。通貨切り替えに伴い物価上昇を招くとの懸念もある。欧州委のドムブロフスキス委員(経済担当)は記者会見で「これまで通貨移行による価格上昇は最小限に抑えられた」と指摘した。

今回の欧州委の勧告を踏まえ、EUの首脳らが6月下旬に承認する必要がある。EUの財務相らは7月にレフの対ユーロ交換レートを定める。

ユーロは現在、20カ国で3億4700万人が利用している。ブルガリアは、ECBの金融政策決定を担う理事会にも参加することになる。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米デルタ航空、航空機関税の問題点を指摘 商務省に提

ビジネス

米上院共和党、自動車メーカーへの燃費罰金廃止を提案

ワールド

ロシアとウクライナは「子どものけんか」、トランプ氏

ワールド

ウクライナ首都にロシアの空爆、4人死亡=当局者
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国新大統領
特集:韓国新大統領
2025年6月10日号(6/ 3発売)

出直し大統領選を制する李在明。「政策なきポピュリスト」の多難な前途

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット騒然の「食パン座り」
  • 3
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪んだ認知
  • 4
    壁に「巨大な穴」が...ペットカメラが記録した「犯行…
  • 5
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 6
    女性が愛馬に「後輩ペット」を紹介...亀を見た馬の「…
  • 7
    韓国新大統領にイ・ジェミョンが就任 初日の執務室で…
  • 8
    脳内スイッチを入れる「ドーパミン習慣」とは?...「…
  • 9
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 10
    ガザに向かうグレタ・トゥーンベリの支援船から救難…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 4
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 5
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 6
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 7
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 8
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 9
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 10
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 9
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 10
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中