EU・比、安保対話開始で合意 サイバー攻撃や外国干渉に対処

フィリピンと欧州連合(EU)は、サイバー攻撃や外国勢力による干渉などの新たな安全保障上の脅威に対処するため、安全保障・防衛に関する対話を開始することで合意した。写真は、ASEAN外相会議の会期中にインタビューに応じるフィリピンのマナロ外相。1月18日、マレーシアのランカウイで撮影(2025年 ロイター/Hasnoor Hussain)
[マニラ 2日 ロイター] - フィリピンと欧州連合(EU)は、サイバー攻撃や外国勢力による干渉などの新たな安全保障上の脅威に対処するため、安全保障・防衛に関する対話を開始することで合意した。フィリピンのマナロ外相が2日明らかにした。
EUの外相に当たるカラス外交安全保障上級代表のフィリピン訪問に合わせて発表された。
マナロ氏はカラス氏との共同記者会見で、「この安全保障・防衛対話を通じ、国境を越える新たな安全保障上の脅威、サイバー攻撃、外国勢力による内政干渉や情報操作といった問題に対し、引き続き積極的かつ連携して対処していきたい」と表明した。
カラス氏はEUとして法の支配に基づく国際秩序の維持、平和の推進、さらに南シナ海問題やロシアによるウクライナ侵攻といった共通の懸念事項への対応に引き続き取り組んでいくと述べた。
台湾周辺や南シナ海などにおける中国の活動に関して、EUの「越えてはならない一線」はどこかとの問いに対し、カラス氏は「われわれは力の行使によるものを含め、現状を変更しようとするいかなる一方的な試みも拒否する」と明言した。